【関西】教員免許状更新講習「知っておきたい!防災・減災 -台風・高潮,地震・津波,地球温暖化-」の開催報告
日時 | 2021年8月10日(火) |
---|---|
場所 | 津波・高潮ステーション(大阪市西区) |
主催 | 国立大学法人 兵庫教育大学 |
共催 | 公益社団法人 土木学会関西支部 |
対象者 | 小学校、中学校、高等学校の教員19名 |
講師 (敬称略) |
安田 誠宏(関西大学環境都市工学部准教授) 高野 保英(近畿大学理工学部准教授) 辻内 健(大阪府西大阪治水事務所防災対策課) 高垣 正治(大阪管区気象台防災調査課) |
【講習時間割】
09:30~09:35 | オリエンテーション |
09:35~10:20 | 講義1 台風・高潮 |
10:30~12:00 | 講義2・実験実習 気象庁が進める防災教育,実験機材の紹介と体験 |
13:00~13:45 | 講義3 地震・津波 |
13:55~15:25 | 講義4・見学実習 高潮と津波の脅威、「津波・高潮ステーション」見学 |
15:40~16:25 | 講義5 地球温暖化 |
16:40~17:25 | 試験 |
17:25~17:30 | 事後アンケート |
【講義・実習】
兵庫教育大学との共催で教員免許状更新講習を、大阪府の施設である「津波・高潮ステーション」で、実施しました。テーマは「知っておきたい!防災・減災-台風・高潮、地震・津波、地球温暖化-」でした。この講習は、東日本大震災以降防災教育の必要性が高まっていることを踏まえて、教育現場の最前線におられる学校の先生方が、台風・高潮・地震・津波など災害を引き起こす自然現象の基礎知識を学ぶとともに、「津波・高潮ステーション」の見学を通じて、津波・高潮防災に関する基本的な理解を深めることを目的としています。本年はコロナ禍での実施であることを踏まえてコロナ感染対策に十分留意し、三密対策も考慮して、参加者19名で実施しました。
午前中は、関西大学の安田先生による日本における自然災害の概要、台風・高潮の発生メカニズムやその対策について講義を実施しました。その後、大阪管区気象台防災調査課調査官の高垣様から、気象庁の役割、防災気象情報および気象庁が実施している防災教育についての説明がありました。この講義は、学校教育現場での防災活動および防災教育に役立てていただくことを目的としています。講義後、防災教育のための実験機材の紹介と体験の時間を設けました。液状化実験装置やペットボトル竜巻装置など手作り可能な実験装置から、津波発生の模型、雨量計など災害の発生メカニズムの理解に役立つ装置や気象要素の計測に利用される機器など、様々な機器や装置が展示され、気象庁の方々からの説明後、実際に操作を体験していただきました。
午後は、安田先生による地震・津波の発生メカニズムや南海トラフ地震への備えについてなどの講義に続いて、大阪府西大阪治水事務所防災対策課の辻内様より、高潮・津波に関する基本的な知識と大阪府における対策について講義を実施しました。その後、参加者の皆様に「津波・高潮ステーション」を見学していただきました。「津波・高潮ステーション」では、展示物による津波・高潮対策の説明を受け、さらに「津波災害体験シアター(ダイナキューブ)」で津波の恐ろしさを体感できる映像を見ていただきました。
最後に、安田先生による地球規模の気候変動の現状と台風などの災害とのかかわりについての講義を実施しました。その後、本日の講習内容に関する認定試験を実施、事後アンケートを実施した後、解散しました。