【関西】教員免許状更新講習「知っておきたい!関西国際空港の歴史と技術 ~世界大交流時代を支える海上空港の役割~」の開催報告
日時 | 2021年8月16日(月) |
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場所 | 関西国際空港 |
主催 | 国立大学法人 兵庫教育大学 |
共催 | 公益社団法人 土木学会関西支部 |
対象者 | 小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の教員20名 |
講師 (敬称略) |
猪井 博登(富山大学都市デザイン学部准教授) 遠藤 徹(大阪市立大学大学院工学研究科都市系専攻准教授) 柳原 崇男(近畿大学理工学部准教授) 中谷 行男(関西エアポート株式会社) 瀬口 均(関西エアポート株式会社) |
【講習時間割】
09:30~09:35 | オリエンテーション |
09:35~10:25 | 講義1 航空とは?、空港とは?、関西国際空港の原点 |
10:25~10:55 | 実験 空港の立地計画・環境アセスメントの理解 |
11:05~11:45 | 講義2 関西国際空港の建設技術と環境配慮 |
12:35~13:35 | 講義3 関西国際空港が果たす役割と最近の取り組み |
13:35~14:05 | 講義4 関西国際空港の災害対策(ハード面)について |
14:20~16:20 | 体験実習 空港の施設を理解する、関西国際空港見学 |
16:30~17:30 | 試験 |
17:00~17:05 | 事後アンケート |
【オリエンテーション】
富山大学 猪井先生より、本講習の担当者について紹介を行った後、「土木学会とは」について説明を行っていただきました。
【講義と実験】
講義1では、富山大学 猪井先生から航空、空港、関西国際空港の立地に関する講義を実施していただきました。まず、航空の実態や空港の有する諸機能について説明されました。また、ビデオを用いて関西国際空港建設までの経緯と立地選択の際に注意した事項について講義を行われました。この講義内容は、「実験 空港の立地計画・環境アセスメントの理解」につながる内容を意識してお話しされました。
実験では、関西国際空港の立地計画に関するデスクワークを実施しました。このデスクワークでは、地図を用いて、騒音の問題、交通アクセスの問題、気象条件、地理条件等を踏まえて、国際空港を近畿圏に建設するための最適な場所についてそれぞれ検討しました。
講義2では、大阪市立大学 遠藤先生から関西国際空港の建設技術と環境配慮について講義を実施していただきました。沈下が生じるメカニズムや沈下を促進させるための技術などを講義されました。さらに関西国際空港での取組が元となった環境アセスメントについて説明されました。
講義3では、 関西エアポート株式会社 中谷様から関西国際空港が果たす役割と最近の取組みついて講義を実施していただきました。講義では、関西国際空港の旅客や貨物の現在の状況や地域の貢献についてお話しをされました。また、インバウンド旅行客増大への対策や現在進められているT1 リノベーション工事の概要について説明がありました。
講義4では、関西エアポート株式会社 瀬口様から、2018年に近畿圏に甚大な被害を及ぼした台風21号による高潮被害と関西国際空港での対策について講義がありました。まず、被害状況として、電力等の喪失や連絡橋の被災について、早期に復旧したことについて説明がありました。その後、護岸部の越波対策、東側護岸嵩上げに伴うA滑走路の嵩上げ、電気設備等の地上化などの対策が説明されました。
【施設見学実習】
施設見学では、受講生を2班に分け見学を行いました。講義で取り上げた建物の不等沈下の影響を和らげるジャッキアップシステム、高潮対策ゲート、高潮対策の状況、滑走路などを見学してもらいました。また、空港内にある様々な施設について、見学中のバス車内で関西エアポート株式会社の方より説明いただきました。
【履修認定試験、事後アンケート】
講義、施設見学実習後に、講習内容に関する履修認定試験に解答し、事後アンケートを実施した後、解散としました。