公益社団法人土木学会関西支部では,関係各位からの強い要望によりまして『コンクリート構造の設計・施工・維持管理の基本』と題するマニュアルを刊行しております.2012年ならびに2013 年のコンクリート標準示方書改訂を受け,2014年に内容の見直しを行いました.
本書は,設計編,施工編および維持管理編で構成されています.設計編では,性能設計を行うために必要な限界状態設計法の基本をわかりやすく説明しています.また,施工編では,新材料や新工法について配慮した内容とするとともに,性能照査型の施工について説明しています.維持管理編では,構造物の維持管理の基本や重要な事項,さらにプレストレストコンクリート構造物の維持管理の基本について記述しています.
信頼性の高いコンクリート構造物の建設と供用には,設計,施工,維持管理の全てに関する基本知識がきわめて重要です.このテキストに基づいて,コンクリート構造の設計,施工,維持管理に携わる若手技術者,現場実務者の皆様を対象としたわかりやすい内容で,“設計・施工・維持管理に関する研修会”を開催いたします.性能照査に基づいてコンクリート構造物の設計,施工,維持管理を行う技術者は,これら全ての基礎知識を身につけていることが望まれますので,両日ともに受講されることを強く推奨します.また,若手技術者の研修としても資するところ多大と思われます.今回は,今年発刊された2017年制定コンクリート標準示方書の改訂に関する特別講演を組み入れております.奮ってご参加くださいますよう,ご案内いたします.